手と足を動かして生きるしかないでしょう。
そこらのアリと同じですよ」
路線バスにカートは乗せられない。
ヘルパーを頼むにもお金が必要だ。
以前買い物サービスや宅配弁当を頼んでいた
こともあったが、希望通りにはいかず、続かなかった。
「頼る人がだれもいないから、
自分のできる範囲内で生活するしかないんですよ」
「孤独死は覚悟しています」。重い言葉が続く。
愚痴を言っても始まらない、
ただ一日一日を必死に生きていく。
その覚悟がひしひしと伝わってきた。
こういうお年寄りって、世の中にいっぱいいるんだろうなぁ。
うまく言えないけど、本当に切ない気分です。
>夕暮れを歩く:75歳からのくらし/2 頼らず、必死で生きる
おひとりさまの老後 上野 千鶴子 法研 2007-07 |